燃焼室をつくります。
地面を掘ってバラスを突き固め、1m四方の基礎コンクリート型枠を設置しました。幅10cmのコンクリートブロックを積む計画です。前面には二重にコンクリートブロックを積みます。
セメント:砂:砂利=1:3:5という比率でコンクリートをこねて型枠内に打ち、二日後に型枠を外しました。
水準器で確認しながら水平に積んでいきます。レンガ積みのように互い違いに積もうかとも思いましたが、付近のブロック塀を見てみるとこの積み方が圧倒的多数。ということでこの積み方に。
三段目に鋳物の焚口の扉を付けました。この鋳物の焚口は地元の店で発見したのですが、長い長い間店の片隅にひとつだけ残っていたものでした。こういうものって今はほとんど見かけなくなりましたよね。よくあったものです。
石窯をネットで検索するとそのほとんどが耐火レンガをカマボコアーチ形に組み上げておられます。凝ったものは個々の耐火レンガを加工してドーム型に積み上げておられる力作もあります。
木材などで型枠をつくりその上に耐火レンガを積み上げ、最後に火を入れて型枠を燃やし、例外なくその熱でピザを焼かれています。見事なものやとんでもないもの。火を入れて型枠を燃やしたらレンガもろとも崩れ去るといった代物も。
耐火レンガを耐火モルタルで積んでいくには特殊な手法が必要なようですが、なんたることか耐火レンガをどっぷりと水につけて耐火モルタルで普通のレンガのように積まれているものなど、様々な死闘が繰り広げられていて興味深いです。
私はどうせならそういうものじゃなく、耐火レンガより大谷石でつくってみたい。そう思いました。
大谷石は凝灰岩で耐熱性に優れ、遠赤外線放射効果により蓄熱材として使われている素材で、窯や薪ストーブの周辺内装材などに使われています。以前はその風合いから民家の塀に多く見られましたが、耐震性に問題があるのだろうと思いますが最近はめっきり見なくなりました。
ネットで調べると、長い石材を積み重ねただけの石窯でピザを焼いたりされているのを見かけます。また、プロの製作したものは曲線に削り手の込んだ高価な商品も販売されています。
手間暇かけて手づくりで納得のいくものをつくりたい。そう思います。
ネット販売の大谷石石材は、150×295×900mm程度のサイズが多く、塀に積み上げられるブロックは基本的にこの大きさのようです。これを5本と130×130×900mmのサイズのものを2本カットしながら組み合わせれば上図のようなものができます。
大谷石のネット販売の店で見積もってもらいました。栃木県からの送料、パレット代、梱包代は、石の代金とほぼ同額。少量だからどうしても割高になります。
地元の石材店にはないものかと調べて電話をかけてみると、あると思うので見に来るかというのことで早速出向いてみると、野積みになった大谷石が石材置き場の片隅にありました。以前に塀を施工した時の残りだということ。あるだけ全部で7千円とのこと。家まで運んでもらいました。
量的にも余裕をみて多すぎず、価格もネット見積もりの五分の一以下。本当にラッキーでした。
さっそくディスクグラインダーに石用の刃をつけて試し切りです。思ったよりずっとやわらかい。でも、ディスクグラインダーでは深さが浅くて石材を切断するのは心もとない。あまりに柔らかそうなので丸ノコで試したところ、木工用のチップソーですんなり切断できてしまいました。木材を切るよりもすんなり切れます。
でも、切断時に微細な石の粉が出るので、丸ノコのモーター部に支障が出るかもしれないので、リスクも考えたうえで使用する必要はありそうです。